株式会社ヒロコーヒー
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From Seed to Cup 種から始まる物語。
 
 
現在コーヒー生産は世界経済の中で大きな役割を占めています。
コーヒーが外貨獲得のための重要な資源となっている国々では、コーヒーの生産が国家の主要な収入源となり、その生産は動植物の生態系が多様な地域と一致して密接な関係を保っています。

しかし今、世界のコーヒー業界は危機に瀕しています。
流通価格は多くの地域で生産コストより低くなり、大部分のワーカーが深刻な貧困状態の中で暮らしています。

慢性的な安価は、ワーカーに良品質の生産とその価値を守る事を、彼らの農地と自然資源を守る事を、そしてかれらの生活を維持することを困難にしているのです。

このような状況を打破するために、生まれたのがサスティナブル・コーヒー(環境配慮型認証コーヒー)です。

ワーカーに適正な価格を支払い、オーガニック製品にインセンティブを支払い、自然資源の管理を実践することに報酬を支払うことにより、これまでとは異なる市場機会を作る試みであるサスティナブル・コーヒーと現実の市場との間にはまだ大きな溝があります。

ただ、運動の成否は生産者だけで決まる訳ではありません。
ワーカー達から輸出業者、商社、そして我々ロースターと皆さんを合わせた消費国側も一緒に取り組んでいくべき問題なのです。
『From Seed to Cup 〜種からカップまで。』
このテーマはただ単にコーヒー豆が皆さんのお手元に届くまでをご紹介するのではなく今コーヒーが抱えている問題を知っていただいて、よりコーヒーに対しての愛情を深めてもらう事で生産国と消費国のつながりを深めたいという想いから生まれました。
今後も我々ヒロコーヒーの最重要テーマとして生産〜消費の両面から両者に有益となる活動、Win-Winウィンウィンを行っていく事をお約束致します。
 
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コーヒーの木はエチオピア原産のクチナシなどと同じアカネ科の常緑樹で、アラビカ、リベリカ、ロブスタという3種類に大きく分けられます。
現在栽培されている大部分はアラビカ種です。
野生の木は高さ5メートル以上になりますが、収穫の便を考えて2〜3メートルに剪定されます。
苗を植えてから2〜3年でジャスミンの様な香りを持った純白の小さな花が咲きます。
一つ一つの花の寿命はほんの数時間ですが、多数の花が次々に咲き続け、開花期は数ヶ月間、収穫期も長い地域では半年近くに渡ります。
コーヒーの実は形がさくらんぼに似ているうえ、緑色の実が熟して真っ赤になる事から「コーヒー・チェリー」と呼ばれます。
このコーヒー・チェリーから、外皮・果肉・羊皮・銀皮を取り除いた”種子”がコーヒー豆です。
一つのチェリーには通常2個の薄緑色をした種子が合わさるように入っていて、これを「グリーン・ビーン」と呼び、これを取り出して、精製・焙煎処理を行うことで初めてお馴染みのコーヒーとなります。
熟したコーヒー・チェリーは人の手で摘み取る方法か、大規模なプランテーションなどで導入している大型のトラクターの様な機械にブラシを取り付けて、はたき落とす方法で収穫されます。
この際機械では熟度に応じた選別はできないのでまめをはたくぶらしの固さを使い分けて熟したものだけを落とす様工夫されています。
その後は、ふるい等にかけて葉などの雑物を取り除き精製工場へ運ばれます。
コーヒー豆は、収穫しただけでは焙煎できません。
あまり一般的ではありませんが、次の精製は欠かす事のできない重要な工程で、各国の風土や経済状況によっても内容は変わりますが味の独自性やグレード等、多くがここで決まります。
・乾燥式(ナチュラル)
摘み取ったコーヒー豆を乾燥場に広げる。
一週間ほど天日に干して十分に乾燥させる。

・水洗式(ウォッシュド)
摘み取ったコーヒー豆を水槽にいれ混入物を浮かせて取り処理しやすい様に果肉を柔らかくする。
果肉除去機にかけ、外皮と果肉を取り去り、パーチメントに分離し発酵槽に半日から一日いれ、残された果肉、ヌメリを取る。再度よく水荒らいし数日間天日乾燥する。
脱穀機にかけて仕上げる。

脱穀の終わった豆を選別場で不良豆の除去をした後に、大きさや形、比重などを生産国の基準でグレード(等級)分けをします。

選別が不良を除去していくネガティブ・チェックとすると、この後に行うカッピングは豆のボディあフレーバー、酸味などの個性をプラス評価していくポジティブ・チェックです。

一部商品ではこのテストの評価点数によって取引金額が設定され、買い付けの際の重要なファクターとなります。

格付け、選別が終了した豆は出荷されていきます。
通常は船便でコンテナ輸送され、倉庫で保管されますがその間の日射等による温度変化のダメージで味が変化するのを防ぐため、ヒロコーヒーでは常時庫内を一定温度で管理できる常温倉庫を積極的に採用して焙煎工程に移すまで品質を維持しています。
コーヒーの豆は強い火力で煎る焙煎(ロースト)という人工的な工程を経ることであの魅惑的な味(風味)を作り出します。
焙煎によって水分が除かれ、成分が化学変化することによって、シナモンのような色から茶色、褐色、茶褐色と次第に深みのある色に変化していき、最終的に煎りあがった、豆を粉砕して抽出する事で初めてカップコーヒーへとう生まれ変わります。
生豆にひそむ「おいしさ」成分を火力によって熱分解し化学反応を起こさせ、香り・酸味・苦味・甘み・コクといったコーヒー独特の美味しさを引き出し茶褐色のコーヒー豆を誕生させる工程には技術者の経験に裏打ちされた確かな技術を欠かす事は出来ません。
ヒロコーヒーでご紹介しているコーヒーは全て生豆を現地から輸入して5人の技術者達が五感をフルに使って焙煎したものです。