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環境に配慮したサステイナブルコーヒーの中でもその要求が多岐にわたるレインフォレスト・アライアンス(以下RA)の認証を取得しているだけにシェイドツリーの植栽にもあるがままに任せた自然の力強さと同時に、何か整然としたものを感じる。
管理が行き届いているのだろう。
RA認証の要件にはシェイド以外にも様々なものがあるが、代表的なものは「水の保全」と「労働環境の整備」だ。 水に関しては川に土壌や肥料が流れ出すのを防いだり、作業用水や排水方法に関してかなり細かい取り決めがある。 アキアレスでもRAの要求で様々な河川、水源にはそれぞれ名前を付けて保全されており、管理者を専任していた。 RAの担当者に話を聞くと、とにかく彼はRA関連の仕事しかしていないとの事。 それ以外の話になると「それは他の担当に聞いてくれ」のオンパレード。 本当に他の事は全く分からないらしい。 これだけの規模を維持する為のノウハウがこの完全分業なのかもしれない。 とにかくRA担当の彼はコーヒーの事を聞いても答えてくれないが自分の管理する水源に来るととたんに雄弁になる。 何やら微笑ましい。勧められるまま水源の湧き水を飲ませてもらう。 火山質の土壌で磨かれた、この軟水は農園内での飲料水にも使用されているそうだ。
彼らにとってのアキアレス農園はこの町全てを指すのだ。 コーヒーは当然、カップになり美味しく飲む事で完結するものだが、こういう人々が関わっている事、このコーヒーが生まれた町を紹介する事も私の使命だと彼らの笑顔が教えてくれた。 コーヒーと共存し、 "Pura Vida"の精神で人生を謳歌する彼らが発行しているアキアレス農園の活動報告書はこの様な言葉で結ばれている。 ●We improved day by day, week by week, year by year and crop by crop.