
京都飲料株式会社 見学 ~ネルドリップアイスコーヒーができるまで~
2025.02.19

ヒロコーヒーのネルドリップアイスコーヒーや、夏季限定の契約農園アイスコーヒーなどを製造していただいている「京都飲料株式会社」様の工場見学に行ってきました。
そこにはヒロコーヒーの「こだわり」を最大限に生かす、京都飲料さんの「こだわり」がありました。
- 「まじめに」「ともに」
- ネルドリップへのこだわり
- 製造工程
- 窒素充填、特殊な紙パック
- まとめ
「まじめに」「ともに」

京都飲料株式会社は、1950年創業から続く歴史のある飲料メーカーです。業務用食品・飲料の製造をされています。
本物のおいしさと安全性に「まじめに」取り組むことをモットーとされていて、お客様と「ともに」歩んでいただきたいと、細やかなニーズにも対応すべく、日々努力を重ねられています。
※Organic Certification Annual Review生産加工認定工場
ネルドリップへのこだわり
ネルドリップとは、布製のフィルター「ネル」を使ってコーヒーを淹れる方法です。
ネルドリップ方式の特徴
- コーヒーの抽出方法の中でも長い歴史があり、コーヒーを一番おいしい状態で淹れられる方法と言われています。
- コーヒーオイルと成分が通り抜けやすく、まろやかな口当たりでボディがしっかりとした味になるのが特徴です。
- 淹れ方が難しく、また使ったネルを洗うのがめんどう。ただ、ネルを再利用できるのでエコな抽出方法としても注目されています。

一般的な紙パックのアイスコーヒーは機械でコーヒー液を抽出して、他の原料と混ぜて作ります。しかし京都飲料さんでは「ネルドリップ方式による手だて」を採用されています。この方式で業務用アイスコーヒーを作っているのは、京都飲料さんを含め、全国でたった2社だけだそうです。
Q, なぜネルドリップ方式を採用されたのですか?
ー お客様に信頼される「味作り」をしたかったからです。ネルドリップで作るとコーヒーオイルが充分に抽出され、氷を入れても負けないアイスコーヒーが作れます。
Q, ペーパードリップとは違うのでしょうか?
ー ペーパードリップだとどうしてもコーヒーの旨味が多少ペーパーにすわれてしまいます。そのためあっさりとした味わいになりますが、コク深いアイスコーヒーを作るにはネルドリップのほうがよりよいのです。
Q, どうして手だてなのですか?機械ではダメなのでしょうか?
ー もちろん手だては時間と労力がかかります。でも目視することでコーヒーの状態を確かめながら、丁寧に抽出することができます。また機械だと抽出の際にどうしてもムラができてしまいますが、手だてなので均一に抽出することが可能です。
製造工程

1,原料準備
ネルドリップアイスコーヒーはヒロコーヒーいながわ工房で自家焙煎したスペシャルティコーヒー豆を焙煎から1~2日以内に製造加工します。
送られてきた豆を適正の粗さに挽き、製造するネルの本数にあわせて計量・等分します。
1つのネルタンクに4.9kgの粉を入れて、4本セットします。これで約300L(300本)のネルドリップアイスを作ることができます。
2,抽出(蒸らし・ドリップ)
手作業で湯量を調整し注ぎいれ、十分に蒸らしを行います。蒸らしが完了したところで引き続きハンドドリップにて目視を行いながら丁寧に抽出します。ドリップしてタンクに貯まるまで約19分~22分かかります。時間がかかる作業ですが、このドリップがアイスコーヒーの味の決め手なのです。


3,調合・殺菌
抽出液に含まれる微粉末などを複数の箇所でろ過・除去します。
調合タンクで計量し、高温加熱殺菌システムを通すことで、全体を均一に殺菌します。

4,充填・冷却
抽出液を高温のまま、紙パックに充填します。その後、紙パックを一度さかさまにして戻すという作業があります。これは高温の液体で紙パック内をしっかりと殺菌するためだそうです。衛生管理のための手間を惜しみません。
充填が完了したら、すみやかに専用の冷却装置にて一定時間冷却します。最初から最後の1本まで同じように冷やすことで冷却不足による味のバラつきを抑えています。


5,乾燥・検品・出荷
冷却工程が終わると、乾燥機を通り、カメラ検査を行います。通過した商品はベルトコンベアを通り、再度目視にて検品を行いながら段ボール箱に箱詰めされ、出荷されます。



おまけ(ネルのお洗濯)
使用済のネルは、特別な機械によって熱湯洗浄されます。食品を通すため洗剤などはいっさい使用できず、以前は手洗いをしていたそうなのですが、近所の工場の方が「作ってみるわ」と1年かけて専用の機械を作ってくださったそうです。おかげでかなり作業が楽になったそうです。
窒素充填・特殊な紙パック
窒素充填について
窒素(ちっそ)とは、無味無臭・無色で身体に影響がないものです。充填することにより、
- 酸化による味、風味の劣化を防ぐ
- 口当たり、のどごしをよくする
などの効果があります。
紙パックについて
一般的な紙パックとは違い、特殊な容器を使用しています。数種類の材質を重ね合わせた多層構造にすることで、におい移りや液漏れを防ぐだけでなく、合成保存料を入れることなく、常温での長期保存が可能になりました。焙煎仕立ての新鮮さを味わえる理由です。
まとめ
こうして、ヒロコーヒーのネルドリップアイスコーヒーが出来上がります。抽出の過程から箱詰めまで約50分。本当に手間と人手がかかる作業工程でしたが、京都飲料さんのこのこだわり抜いた丁寧な作業があるからこそ、ヒロコーヒーがこだわり抜いて選定・焙煎したスペシャルティコーヒーの風味とコクが生かされたアイスコーヒーができるのだと感じました。
他ではなかなか味わうことができない、スペシャルティコーヒー豆の手だてネルドリップアイスをぜひご賞味ください。